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無口、無愛想、話に耳を貸そうとしない、横柄で何でもこちらのせいにする……。患者さんのなかには、ついつい敬遠したくなるような人もいるでしょう。プライベートな人づき合いであれば、接点を持たないようにすればすみますが、患者さんの場合、そうはいきません。どんな患者さんとも分け隔てなく、同じように接することが求められます。
これといった理由はないのに、どうも自分と相性が悪い、とにかく苦手、という人はいるものです。まず、「そういう人がいるのは当たり前」と考え直してみましょう。
苦手と思っている人でも、ふとしたきっかけで距離が縮まったり、見方が変わったりすることもあります。「この人は苦手」と思い込んでいないか、自分から距離をつくっていないかと、振り返ってみることも大切です。「あの人は、いつも薬の話しかしないから」と、そっぽを向かれている、といったこともあるかもしれません。
患者さんは、自分の病気に対する不安やストレスを抱えているものです。病状の変化や不自由な入院生活などから、気持ちがふさぐ日もあるでしょう。受け応えしてもらえないからといって、即「無視された」と勝手に判断しないこと。すぐに結果を求めるのではなく、「いまは話をしたくないのだ」と相手を受け入れることが大切です。
同僚や、看護師ら医療チームのメンバーに相談するのもよいでしょう。患者さんを異なる視点から捉えることができます。
他人を変えることは、そう簡単ではありません。でも、自分を変えることはできます。「苦手」と決めつけず、相手を尊重し、受け止めるという態度で接してみましょう。
あせらず、じっくり。時には「今日は薬の話はしない」くらいの柔軟な気持ちで患者さんと向き合ってみることも大切です。何よりも、「あなたのことを心配しています」という気持ちが伝われば、相手の対応も自ずと変わってくるものです。

気持ちや感情といったフィルターを外してみると、相手のありのままの姿が見えることも。第一印象にこだわらず、相手を知る努力が必要です。
苦手な人でも、好ましい部分、共感できるポイントはあるもの。その人に関心を寄せ、共感ゾーンを探し認めることで、よい雰囲気が生まれます。
服薬指導や副作用のチェックを「しなければ」という気持ちが強すぎると、敬遠されてしまうことも。あくまでも患者さんのための指導・チェックであることを忘れず、相手のタイミングに合わせることも大切です。
話をしてくれないからといって、困った顔を返すだけでは、よいきっかけはつくれません。「私はいつでも受け入れます」という表情、態度を忘れずに。
どうしても苦手意識をぬぐいきれないときは、「これは仕事」と割り切ること。そうすれば気持ちもラクになり、小さなことを気にかけずにすみます。